新卒、第二新卒の薬剤師の就職活動。業種別のメリットやデメリットとは。

これから薬剤師になる方や若手薬剤師さんは、他の業種に勤めている方の待遇やメリット、デメリットが気になるのではないでしょうか。転職や就職活動をする上で、病院や薬局などの業務内容や年収などの待遇面を知って頂ければ幸いです。

この記事では、下記の読者に情報発信できたら幸いです。

・これから薬剤師として就職活動するけど、業種別で良い面と悪い面を知りたい。
・コロナで、就職活動が厳しいと言われるようになったけど、実際のところどうなっているのか。
・若手薬剤師だけど、自分に合った仕事があるのではないか悩んでいる。

目次:新卒、第二新卒の薬剤師の就職活動。業種別のメリットやデメリットとは。

1,新卒薬剤師の年収について。
2, 年収の相場観はどのような感じか?
3,業種別の生涯賃金
4,結構差がある、業種別の年収
5,薬局、病院、ドラックストア、MRなどの年収はこれからどうなるのか?年収の予想。
6,新卒での調剤薬局のメリット・デメリット
7,新卒での病院のメリット・デメリット
8,新卒でのドラックストアのメリット・デメリット
9,新卒での製薬企業営業職MRのメリット・デメリット

お役立ちコンテンツとは、薬剤師による「薬剤師のため」の仕事に関する有益な情報を発信する記事になります。
アドセンスやアフィリエイト(広告利益取得)等による広告収入を得るの目的は一切なく、薬剤師の仕事の悩みを解決できるようなコンテンツを目指します。

1,新卒薬剤師の年収について。


新卒薬剤師の年収の相場は、350万円~450万円と言われています。業種によって、差がありますが、新卒社会人としては高い年収でしょう。

【関連記事】薬剤師ってどれだけ貰っているの?薬剤師の各業界の特徴と平均年収とは【徹底比較】【詳細はこちら

2,,年収の相場観はどのような感じか?

年収の相場感は、資格職なだけあり、他の職業よりは初任給、年収とも安定して高い業界となります。

好待遇な新卒の場合
大手調剤薬局チェーンやドラッグストアでの就職は、給与の魅力だけでなく、福利厚生や産休、育休等様々な人事制度が整っているため、生涯にわたって働きやすい環境となっています。

働き盛りはどの世代?
薬剤師の働き盛りは30代〜40代で、それぞれのキャリアをどのように描くかによって様々です。
病院薬剤師は、任される業務も増え責任のある立場になります。
調剤薬局、ドラッグストアであれば、入社後、調剤経験が5、6年程で管理薬剤師、薬局長を任されることが多いです。その後、エリアマネージャー等の組織を統括する部門へ進む人もいます。
自分の薬剤師としての専門性を伸ばしていくか、それぞれのキャリアを考え、転職等を考える人もいます。
他の業種に比べ、資格職なので転職もスムーズにいくことが多いです。新卒で病院薬剤師として働く薬剤師も、5.6年目で転職を考える人も少なくないでしょう。
病院から調剤薬局、ドラッグストアへの転職が多い一方で、調剤薬局やドラッグストアから病院へ転職する人は少ないのが現状です。

離島薬剤師、好待遇のドラックストア、地方調剤薬局など好待遇の600万円以上
働く場所にこだわりがなければ、人材不足の地域によっては、経験年数2〜3年でも年収600万円以上を狙える求人もあります。
人材不足の点を考えると、一つ一つの業務内容の責任が大きい事もあるので、覚悟を持って業務に取り組む姿勢が重要となります。

3,業種別の生涯賃金

生涯年収が一番高いとされているのは、ドラッグストア薬剤師です。
生涯年収は、2億3042万円、ついで、調剤薬局勤務の場合生涯年収は、2億2435万円ほど、そして、病院薬剤師は、2億660万円です。
病院薬剤師は、他の薬剤師の職種に比べると少し劣りますが、一般職種と比較すると病院薬剤師も生涯賃金は上回っています。

4,結構、差がある業種別の年収

業種別で生涯年収を比較するとやはり、業務内容、業界の収益構造の差により年収には差が出ます。
そのため、自分がどんな薬剤師として世の中に貢献したいか、薬剤師として何を目指し、どうなりたいかを明確にすることが必要となります。
給与が良いに越したことがないですが、人生の大半を費やす仕事の時間を年収のみで比較検討するよりも、やりがい等自分のやりたいこと、避けたいことを明確にし、その中の一つの判断軸として給与のことも考えるようにしましょう。
少し語弊のある言い方ですが、業務の選択は、いくらでもやり直しがききます。
間違っていたと思った時に新たな舵取りをすれば良いのです。
年収は一つの判断軸として考え、様々な職種のメリットデメリットを考え、自分の進む道の選択をすることが悔いのない薬剤師人生につながります。

5,薬局、病院、ドラックストア、MRなどの年収はこれからどうなるのか?年収の予想。

薬剤師資格を活用した業種における今後の年収予測としては、やはりドラッグストア、製薬業界が増加すると予測されます。その他の業種は横ばいと予測されます。
理由としては、業界のM&Aや合併により業界内の競争力が大きくなり、市場全体の拡大が見込めるからです。
調剤薬局、病院は医療という様々な制約のある中で、国家予算等の財源が関与する業界です。今あるパイの中での競争となるため、年収の増加が見込める成長市場としての位置付けは難しいです。その分、安定性はある業界です。

6,新卒での調剤薬局のメリット・デメリット

メリット・デメリット
新卒での就職において調剤薬局に就職するメリットは、調剤薬局業務を若いうちから経験することで、その企業での昇進、昇給が転職組より明確な道筋で描けることがあります。また、大手の調剤薬局グループ企業であれば、研修や福利厚生も充実しています。
小規模の薬局では、馴染みの患者さんとのコミュニケーションを通して対人業務スキルを磨くことができます。調剤薬局によって、在宅医療に力を入れる企業、オンライン服薬指導等、医療のIT化に力を入れている企業もあるため、自分が選んだ就職先によっては様々な経験が積めます。
デメリットとしては、薬剤師としての選択の幅が狭まってしまうことが挙げられます。
調剤薬局に就職すると、基本的には院外処方箋を受付、調剤業務を行うことが主な仕事となります。その中で、どのように自分の目指す薬剤師像に近づけるか試行錯誤が必要となります。

年収はどれくらい?
年収は、在籍年数によって昇給も見込めるが上げ幅は、そこまで大きくないです。初年度の年収は、350万〜450万円と病院に比べると高い水準です。

業務のやりがいとは。
調剤薬局でも薬局によって力を入れている業務により、やりがいは様々なことが挙げられます。
中でも、一番のやりがいは、患者さんとのコミュニケーションでしょう。地域に根付いた薬局として信頼されている薬局も多い中自分の対人業務のスキルを磨くことができるでしょう。患者さんと対話する中で、必ず「ありがとう、助かった」の瞬間が生まれます。その時は、薬剤師として患者さんに頼られていること、世の中に貢献していることをより実感するでしょう。

7,新卒での病院のメリット・デメリット

メリット・デメリット
新卒で、病院勤務をするメリットとしては、在学中に学んだ様々な知識をもとに、病院でしか経験できない手技を先輩薬剤師に教わることができるので、自分の薬剤師としての薬学的な知見を深めるには、非常に適した環境となります。
病院にもよりますが、臨床研究等を積極的に行なっている医療機関であれば、研究発表も可能です。糖尿病や感染症等様々な認定薬剤師の資格を取得するためのロードマップも明確になっているところが多いので、大学卒業後も知識を深めながら仕事をしたい人には最適です。また、体力のあるうちに当直等、様々な経験ができるのもの新卒で病院に就職するメリットとなります。
他の薬剤師職と大きく違うところは、やはり様々な医療従事者とともに患者さんをケアしていくことが挙げられます。医師、看護師、理学療法士、作業療法士、検査技師等様々な医療従事者とコミュニケーションをとりながら、最先端医療に従事したい人は病院への就職が良いでしょう。
デメリットは、他の薬剤師職に比べて給与が少し低いことがデメリットとなります。また、病院薬剤師の仕事は、調剤薬局で接する患者さんとは違って、入院を必要としている患者さんなので、命の重さをよりダイレクトに感じる場面が多くなります。そのような場面に対峙する覚悟を持って業務に励むことは、心理的負担が大きくなります。当直対応もあり、精神的にも肉体的にも体力を使うところは、デメリットとなる可能性があります。

年収はどれくらい?
年収は、300万〜400万円と言われています。病院での勤務は勤務年数が上がるにつれての上げ幅が大きいとされています。職場環境が自分に合った長く働きたいと思える病院と出会うことができれば、年収アップや昇進も見込めます。

業務のやりがいとは。
業務のやりがいは、やはり最先端の医療や病院でしか扱うことのできない薬剤を使用した治療に参画できること、入院患者さんと深いコミュニケーションをとりながら治療の経過をサポートできることです。薬剤師としてどのように社会貢献したいかを明確にし、自分の業務に責任を持って取り組むことで大きく成長することができます。
また、病院での経験は、将来調剤薬局やドラッグストアに転職した際にも大いに役立ちます。自身の成長、医療への貢献等、体力のいる仕事が多い中、そのやりがいは大きなものとなるでしょう。

8,新卒でのドラックストアのメリット・デメリット

メリット・デメリット
メリットは、研修、教育がしっかりしているので、自分のスキルを高めながら薬剤師業務に従事することができます。また、一般用医薬品や、ドラッグストアで販売されている商品に関して学ぶことができるので、より患者さんにとって身近な薬剤師となります。
デメリットとしては、OTC販売やレジ打ち、品出し等薬剤師資格が不要な業務も多々あるので、その点をデメリットに感じる人もいます。

年収はどれくらい?
年収は初年度で350〜450万円、他の薬剤師職の中でも高い方で、大手ドラッグストアの初年度最高年収は510万円の企業もあります。

業務のやりがいとは。
業務のやりがいは、入社後も様々な選択肢の中で業務をすることができます。調剤希望でも併設希望でもOTC希望でも自分のやりたいことを実際に経験した上で選択することができます。また、接客といった点でも研修が充実していることが多いので、コミュニケーション能力を高めたい場合には、様々なお客様と接するドラッグストアは学ぶことが多いです。
企業によっては、商品部や人事部等、様々な部署で薬剤師が活躍しています。
薬剤師の資格を活かした業務だけでなく、ビジネスマンとしての経験を積むことができます。ドラッグストアオリジナルのブランドからの商品開発等様々な働き方を実現することができます。

9,新卒での製薬企業営業職MRのメリット・デメリット

メリット・デメリット
製薬企業営業職MRのメリットは、薬剤師資格を持ちながらビジネスパーソンとしての社会経験を積めるところにあります。
企業の人間として、自社の薬を様々な医療機関、医療従事者に知ってもらうための活動は、より多くの患者さんを救う手立てともなります。
直接患者さんと接することがなくとも、薬剤の適正な情報を届ける仕事は大変意義のある仕事です。自分の担当している地域のドクターや薬局薬剤師、卸売業者の営業とのコミュニケーションを通じてB to Bを学ぶことができます。
自社の製品特性を正しく理解し、どのように伝えれば良いかを考え資料にまとめる能力は、社会人人生の中で自分の活躍の場を広げることに役立つスキルとなるでしょう。
また、売上目標達成のための施策等、自分の上司とともに会社の規模を大きくし、研究開発費を会社規模で増やすことができれば、さらに大きな社会貢献となるでしょう。
デメリットとしては、薬剤師資格を活かせる場が限られている点です。実際にMRとして働く人は、文系学部出身の人も多くいます。その中で、自分の強みを差別化しながら行う業務は、国家資格を得るための努力とは別の努力を強いられる場もあります。その点をメリットと捉えるか、デメリットと捉えるかは、自分次第ですが、通常の薬剤師とは違う道を歩むことになります。

年収はどれくらい?
初年度の年収は、400~500万円と一般的なサラリーマンよりも多めです。成果型の報酬体系を取り入れている企業も多いので、自分の頑張りが給与に反映しやすい業界と言えるでしょう。

業務のやりがいとは。
MR業務のやりがいは、製薬業界に携わることで医療の発展に大いに貢献していること、病気の治療で薬剤を使用している患者さんに適正な薬剤を提供することでしょう。今日の医療の発展には、製薬業界の研究開発が不可欠です。新薬の開発、ジェネリック医薬品の開発等、様々な分野がありますが、自分の営業活動によってより多くの患者さんの命が救われると思うと、命を扱う職業として大変やりがいを持って働くことができるのではないでしょうか。

最後までご閲覧いただきありがとうございます。

▼非公開案件やお役立ち情報を発信している公式LINEご登録お願いします▼

友だち追加

この記事は薬剤師監修で制作されております。


Twitter→https://twitter.com/free_yaku

公式LINE→https://lin.ee/efvcXAn