取りやすい認定薬剤師は?スキルアップが見込める認定資格11選!

薬剤師の認定資格の種類は多く、何から取得すればいいのか悩む場合も多いかと思います。今回では、薬剤師のスキルアップが見込めて実用性のある認定資格11選をご紹介いたします。

この記事では、下記の読者に情報発信できたら幸いです。
・若手薬剤師だけど、スキルアップの方法や実用性のある認定資格を知りたい。
・今後薬剤師が過剰になる予測があるが、差別化できる資格があるのか知りたい。
・自分が取り組んでいる薬剤師業務に関わる認定資格は何があるのか。

▼何故、認定資格が必要なのか?スキルアップと差別化が今後の薬剤師に必要な理由は?▼

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目次 取りやすい認定薬剤師は?スキルアップが見込める認定資格11選!

1.研修認定薬剤師

2.日病薬病院薬学認定薬剤師

3.感染制御認定薬剤師

4.がん薬物療法認定薬剤師

5.緩和薬物療法認定薬剤師

6.糖尿病薬物療法認定薬剤師

7.漢方薬・生薬認定薬剤師

8.プライマリ・ケア認定薬剤師

9.在宅療養支援認定薬剤師

10.認定実務実習指導薬剤師

11.公認スポーツファーマシスト

1.研修認定薬剤師

【資格の内容】
研修認定薬剤師は「日本薬剤師研修センター」が認める認定薬剤師資格です。
研修認定薬剤師制度のもとに、倫理、基礎薬学、医療薬学、衛生薬学及び薬事関連法規・制度など、良質の薬剤師業務を遂行するために、自己研鑽した成果として認定される薬剤師となっています。

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【取得条件や取得方法】
この資格の取得条件は「定められた認定単位数の取得」です。
この所定の単位は、地域・メーカー主催で開催されている勉強会や各学会などへの参加、指定のあるe-ラーニングの修了、自分で勉強した制作物を認定機関にレポートとして提出するといった方法で取得することが出来ます。
「毎年最低5単位」を取得しながら、「最長4年間で合計40単位以上」を取得して認定機関に申請を行うことで、認定を受けることが出来ます。試験などはありません。

【活躍の場面】
薬剤師には生涯研鑽が求められています。この資格を持っていることで、周囲からは「一定の努力が出来る薬剤師である」と認識してもらうことができます。
また、これからご紹介する上位の認定資格を取得する際に、「前提資格」として取得が必須となる認定資格の1つになります。他の認定資格を考えている方は、ぜひ取得を目指してください。

2.日病薬病院薬学認定薬剤師

【資格の内容】
日病薬病院薬学認定薬剤師は「日本病院薬剤師会(日病薬)」が認める認定薬剤師資格です。従来の「生涯研修認定制度」に代わるものとして新設された資格で病院、診療所などで活躍できる実践力が認められた「病院薬剤師」として一定以上の実力があることを示す資格です。

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【取得条件や取得方法】
この資格の取得条件は「一定のカリキュラムに沿った認定単位数の取得」と「認定試験の合格」です。
ファーマシューティカルケア、医療倫理、法令順守といった5つの分野のカリキュラムに沿った研修過程を修了しする必要があります。この研修過程は、指定のある地域や各学会の勉強会に参加することで必要単位を取得することが必要です。
「毎年最低10単位」を取得しながら「最長3年間で合計50単位以上」を取得したのち、認定試験に合格すると認定を受けることが出来ます。
また、日本病院薬剤師会の正会員、特別会員(保険薬局勤務・大学教員等の薬剤師)である必要があります。

【活躍の場面】
「一定の努力が出来る薬剤師である」という自己研鑽の力がある薬剤師として認識してもらうことができます。
また研修認定薬剤師と同様に、上位の認定資格を取得する際に、「前提資格」として取得が必須となる認定資格の1つになります。

3.感染制御認定薬剤師

【資格の内容】
感染制御認定薬剤師は「日本病院薬剤師会」が認める認定薬剤師資格です。
病院や施設などでの感染発生の予防に努めるほかに、院内の感染対策マニュアルを作成したり、院内の感染対策ラウンドを行ったりと、院内の感染予防・早期発見に尽力するのが主な業務です。また、感染症治療等に使用される医薬品のへの深い知識を通じて、感染症に罹患した患者さんに適切な抗生物質を投与されているかを検証し、副作用が最小限かつ耐性菌の発生を防ぐための適正管理も行います。この資格を持っている薬剤師が院内感染対策チーム(ICT)に参加することで「感染防止対策加算」という加算を得ることが出来ます。


【取得条件や取得方法】
この資格の取得条件は「5年以上の実務経験」「医療薬学会/日病薬病院薬学認定薬剤師の取得」「指定の学会への参加」「定められた認定単位数の取得」「3年以上のICTの実働経験」「感染対策のため介入した20症例の提出」「認定試験の合格」です。
特に、最低3年以上の実働経験が必要であるため、取得したいと思った日から最低でも3年間の下積みが必要になります。もしこの認定資格を取得したいと考えている方は、出来るだけ早く行動を起こす必要があります。

【活躍の場面】
感染制御認定薬剤師は、感染対策や抗菌薬への深い知識など高度なスキルを持つ薬剤師として、ICTチーム医療の一員となって病院や施設での活躍が期待されます。スペクトルの広い抗菌薬や、指定感染症への対策などについて医師にレクチャーする場面もあるでしょう。薬剤師間だけでなく、医師からも頼られるような専門的活躍が期待される資格です。

4.がん薬物療法認定薬剤師

【資格の内容】
がん薬物療法認定薬剤師は「日本病院薬剤師会」が認める認定薬剤師資格です。
がん治療における「薬の専門家」としてチーム医療に参加することで、医師や看護師などの他職種に助言や提案を行うことで、適正かつ最適な薬物療法が行われることを目指す資格です。その性質上、緩和医療にも密接にかかわりを持つことになります。患者さんや家族に対しても抗がん剤の説明だけでなく、副作用やその支持療法の提案とフォローアップを行うことで、がん患者さんにも、治療を通じて社会的、精神的にもその人らしい生活ができるように支援を行う業務に従事することが出来ます。


【取得条件や取得方法】
この資格の取得条件は「5年以上の実務経験」「医療薬学会/日病薬病院薬学認定薬剤師の取得」「指定の学会への参加」「定められた認定単位数の取得」「指定研修施設での3カ月以上の研修」「がん患者の薬学的指導のため介入した50症例の提出」「認定試験の合格」です。
特に、50症例という多くの介入実績の提出と指定施設での3か月間の実務研修が必要であるため、取得したいと思った日からかなりの時間が必要になります。もしこの認定資格を取得したいと考えている方は、出来るだけ早く行動を起こす必要があります。


【活躍の場面】
日本での死亡原因の第1位はがんであり、一生のうち2人に1人以上は必ず何らかのがんに罹患する時代となってきました。そのため、がん薬物治療に対する専門的な知識をもった多職種によるチーム医療の提供が求められており、がん治療に特化した専門病院だけでなく、一般病院でもその活躍が期待されています。
また、分子標的薬や免疫チェックポイント阻害薬といった数々の新しいタイプの抗がん剤が毎年のように登場しています。がん薬物療法に対する専門的知識をもった薬剤師のニーズは院内だけでなく地域医療にまで広がり、今後その存在はますます重要となることが予想されます。臨床現場で活かせる資格として、今後もさらに活躍の場が広がることと思います。

5.緩和薬物療法認定薬剤師

【資格の内容】
緩和薬物療法認定薬剤師は「日本緩和医療薬学会」が認める認定薬剤師資格です。がん対策基本法で、がんの予防・治療・緩和の3本柱を基本に医療を提供することが明示されたことで、改めて緩和医療の重要性が注目されるようになりました。
緩和医療において「薬物治療」は欠かせないものであり、医療用麻薬の適正使用・支援などといった、多職種のなかでも薬剤師が持つ専門的知識の需要が高まってきています。緩和医療に携わる職種として、知識と技術の向上、がん医療の均てん化に対応できる人材の育成を目指して、緩和薬物療法に貢献できる知識・技能・態度を有する薬剤師が認定されています。


【取得条件や取得方法】
この資格の取得条件は「5年以上の実務経験」「医療薬学会/日病薬病院薬学認定薬剤師の取得」「指定の学会への参加」「学会での2回以上の発表」「定められた認定単位数の取得」「3年以上の継続した緩和ケア業務への従事」「緩和ケアへの薬学的指導のため介入した30症例の提出(薬局薬剤師は15症例)」「認定試験の合格」です。
特に、症例の介入実績の提出と学会発表が必要であるため、こちらも取得したいと思った日からかなりの時間が必要になります。もしこの認定資格を取得したいと考えている方は、出来るだけ早く行動を起こす必要があります。

【活躍の場面】
緩和ケアへの介入は「終末期から」と思われがちですが、実はそうではありません。緩和ケアとがん治療は、ほぼ同時並行的に行われます。そのため、緩和薬物療法認定薬剤師は、おもにがん治療における化学療法を実施している医療機関や周辺調剤薬局での活躍が期待される資格です。地域包括ケアが求められるようになったいま、療養施設や在宅で緩和ケアを行う患者が増加傾向にあります。医療現場での人手不足は深刻となっているため、今後日本は海外と同じようにホスピスや在宅での看取りが、より一般的になっていくものと考えられます。そのため、薬局薬剤師が緩和医療に携わるニーズも今後より一層増えていくでしょう。緩和治療に用いる薬剤は年々増えてきており、より専門的な知識が求められるようになっているため、緩和ケアに特化した知識を持つ薬剤師の活躍が非常に期待されています。

6.糖尿病薬物療法認定薬剤師

【資格の内容】
糖尿病薬物療法認定薬剤師は「日本くすりと糖尿病学会」が認める認定薬剤師資格です。糖尿病薬物治療に関する十分な知識・技能を有する薬剤師を養成して、国民の保険・医療・福祉に貢献することを目的としています。


【取得条件や取得方法】
この資格の取得条件は「糖尿病薬物療法准認定薬剤師として2年以上学会会員を継続」「定められた認定単位数の取得」「指定の研修の修了」「学会での最低1回の発表」「糖尿病症例における介入事例の10症例の提出」「糖尿病に関する論文を3報以上執筆」「認定試験の合格」です。症例提出だけでなく、論文を3報以上提出しなければならないため、早めの準備が必要になります。

【活躍の場面】
糖尿病は3大生活習慣病の1つであり、五大疾病にも数えられるほど頻度の多い疾患となってきています。新型コロナウイルスの影響で外出の機会が減少したこともあり、世界的にも直近2年間で、その患者数を例年以上に伸ばしています。
糖尿病薬物療法認定薬剤師は、病院だけでなく地域の健康窓口となる調剤薬局においてもその活躍が求められています。特に近年は新しいタイプの多くの糖尿病治療薬が発売されており、より専門的な知識を求められるようになってきています。糖尿病における広く深い知識を兼ね備えた薬剤師として、そのニーズは今後もより増していくことになるでしょう。

7.漢方薬・生薬認定薬剤師

【資格の内容】
漢方薬・生薬認定薬剤師は「日本薬剤師研修センター」が認める認定薬剤師資格です。
漢方薬・生薬を用いた薬物療法において、より専門的な知識とスキルを兼ね備えて、患者さんの主訴や症状に対する薬物療法の適正使用に務めることが出来る薬剤師に認められます。


【取得条件や取得方法】
この資格の取得条件は「定められた認定単位数/研修修了証の取得」「薬用植物園実習のレポートの提出」「認定試験の合格」です。前提資格の取得や実務経験が必要要件ではないため、比較的取得しやすい認定資格にあげられます。

【活躍の場面】
漢方薬は、普段の臨床で扱う西洋薬とは全く異なる作用機序や歴史をもった薬剤です。しかし、日々の業務において私たちは漢方薬を扱う機会は多く、添付文書に記載のあるような一般的な知識のみで調剤している薬剤師がほとんどであることが現状です。
漢方専門医の常駐している漢方内科のある病院や、漢方専門薬局などの活動が活発である地域が増えつつあります。こうした背景から、西洋薬とは全く異なるルーツをもった漢方薬に対する深い知識をもった薬剤師のニーズが高まってきています。
また、近年セルフメディケーション税制が国策として開始された今いま、市販される漢方薬を使用する人も多くなってきており、ドラッグストアや一般用医薬品を販売している調剤薬局勤務の薬剤師では特にそのスキルを活かして活躍する場面が今後多くなっていくことでしょう。

8.プライマリ・ケア認定薬剤師

【資格の内容】
プライマリ・ケア認定薬剤師は「日本プライマリ・ケア連合学会」が認める認定薬剤師資格です。プライマリ・ケアとは、幅広く国民の健康福祉に関わるあらゆる問題を総合的に解決していこうとする地域での実践活動のことです。現在の地域医療は多職種との連携なしには成り立ちません。チーム医療の担い手として、薬物治療の専門家である薬剤師の存在が「地域のチーム医療での第一人者」としても期待されています。

【取得条件や取得方法】
この資格の取得条件は「定められた認定単位数の取得」「書類審査の合格」「認定試験の合格」です。経験年数や症例提出の要件がない分、比較的ハードルが低くチャレンジしやすい認定資格であるといえるでしょう。

【活躍の場面】
プライマリ・ケア能力、つまり患者さんを総合的に見て必要な対策が取れる能力です。この認定資格を取得することで、こうしたプライマリ・ケアに必要な広く深い知識を身に着けることが出来ます。この能力と多職種と連携する能力を高めて、地域における薬剤師の役割を広げることで、自分の地域の患者さんをより助けることが出来る薬剤師になることが出来ます。

9.在宅療養支援認定薬剤師

【資格の内容】
在宅療養支援認定薬剤師は「日本在宅薬学会」が認める認定薬剤師資格です。在宅医療とは、医師や看護師、薬剤師などの医療従事者が連携して地域の患者さんの自宅を訪問して、治療やケアを行うサービスのことです。在宅に特化して薬のアドヒアランス向上を図るための管理を行うことが出来る認定薬剤師の存在がいまとても期待されています。


【取得条件や取得方法】
この資格の取得条件は「3年以上の実務経験」「研修認定薬剤師の取得」「学術大会への参加」「定められた認定単位数の取得」「指定の研修の修了」「在宅医療の薬学的ケアにおいて介入した5症例の提出」です。認定試験が要件に入っておらず、研修と単位の取得をしっかりと行い症例提出をすれば取得が見込める、やりがいのある認定資格といえるでしょう。

【活躍の場面】
高齢化率が約30%となり、約3人に1人が高齢者という「超高齢化社会」を迎えている日本ではいま「在宅医療」の需要がとても高まっています。これは労働人口が不足している影響もあり、病院や施設などでの人的資源に限りがある影響も強いと言われています。
その中で、高齢者の薬の飲み忘れによる残薬が医療費高騰の原因の1つとされてきています。薬の専門家である薬剤師が患者さんの自宅に訪問して、コンプライアンスの是正を図ることで、医療費削減と治療の質の向上という2つの側面から大きく医療の向上に寄与出来ると言われています。こうした在宅医療に精通した薬剤師を認定する資格「在宅療養支援認定薬剤師」がいま注目されています。

10.認定実務実習指導薬剤師

【資格の内容】
認定実務実習指導薬剤師は「日本薬剤師研修センター」が認める認定薬剤師資格です。平成18年に薬学部が6年制となった際に、臨床現場での実務実習が必須となりました。これは、即戦力としての薬剤師を育成するためと言われています。これは、そんな「未来の医療を担う薬剤師」を育成するための薬学生の指導を行うために必要な認定資格です。


【取得条件や取得方法】
この資格の取得条件は「5年以上の実務経験」「定められたワークショップと講習会の修了」「指定の研修の修了」「勤務先が実習に適した体制を取っていること(必要な加算を算定していること)」です。ただし、このワークショップと講習会への参加は希望すれば受講できるものではなく、地域によって参加できる枠が毎年決まっています。要件自体は難しいものではありませんが、とても人気な認定資格であるため、その枠に希望通り入ることが難しく結果的に取得が困難な資格の1つとなっています。

【活躍の場面】
だれかに薬について教えるということは、しっかりその薬についての深い知識がないと教えることが出来ません。薬剤師としてだけでなく、社会人としてのスキルアップを目指すためには、後進の育成がとても重要なスキルの1つになります。この指導薬剤師は、自身の経験を薬学生や後輩に伝えることによって、未来の医療を担う薬剤師を育成するためにとても重要な認定資格です。

11.公認スポーツファーマシスト

【資格の内容】
公認スポーツファーマシストは「日本アンチ・ドーピング機構」が認める認定薬剤師資格の一つです。アンチ・ドーピング活動を通じて、公正なスポーツ環境をつくることを目的としています。


【取得条件や取得方法】
この資格の取得条件は「指定の講習会への参加」「認定試験の合格」です。そのため、比較的ハードルの低い取得しやすい認定資格の1つとなっています。

【活躍の場面】
近年、世界的にオリンピックや陸上競技会などを初めとしたスポーツ大会で、選手優位に立つために筋肉増強剤とも呼ばれるステロイドや、気管支拡張薬のβ刺激薬などの禁止薬物を使用する「ドーピング」が問題となってきています。それと同時に、一般の風邪薬などにも禁止成分が含まれていることを知らずに誤って服用してしまい、意図せず大会出場停止となってしまう「うっかりドーピング」が問題になっています。
これらの問題を未然に防ぐために、プロのスポーツチームやスポーツドクターと連携した関連医療機関を中心に需要のある認定資格です。特にプロスポーツチームのある地域の薬局・医療機関では特に根強いニーズが増えつつあります。

最後までご閲覧いただきありがとうございます。

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この記事は薬剤師監修で制作されております。


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